P450 HRGSは、CAS社が開発したヒト細胞を用いたダイオキシン類の簡易測定法で、HRGC/HRMSに比べて短納期と低コストです。日本環境はCAS社とライセンス契約を結び、これまで1000検体以上の測定実績があります。
環境省では、ダイオキシン類の環境測定の信頼性を確保するための措置の一環として、環境省が実施するダイオキシン類の環境測定を伴う請負調査についての受注資格審査を実施しており、ダイオキシン類に係る環境測定を的確に実施できると認めた機関であることを受注先の要件としています。
弊社の生物検定法(告示第1の2)については、排出ガス、焼却灰その他の燃え殻及びばいじんについて受注資格審査に合格いたしました。
環境省の報道発表資料 [ダイオキシン類環境測定調査受注資格審査結果について]
平成17年11月15日に厚生労働省労働基準局より「廃棄物焼却施設におけるダイオキシン類の濃度及び含有率測定について」(基 安化発第1115001号)が通達されました。この通達は先に出された環境省告示第92号(平成17年9月14日)の内容をふまえたものであり、「廃棄物 焼却施設における付着物のダイオキシン類測定については簡易測定法を対策要綱第3の3の(3)の「国が行う制度管理指針等」に該当するものとして扱うものとする」とあります。これにより、廃棄物焼却施設の解体作業における付着物中のダイオキシン類測定に、告示第92号に示された測定技術を用いることができるようになりました。
弊社で取り扱っているダイオキシン類簡易測定法P450HRGSは告示第92号第1の2の方法であり、付着物中のダイオキシン類測定への適用が可能です。
安全衛生情報センター [廃棄物焼却施設におけるダイオキシン類の濃度及び含有率測定について]
環境省では、ダイオキシン類の簡易測定法の係る技術的検討を行うため、「ダイオキシン類簡易測定法検討会」(座長:森田昌敏 国立環境研究所統括研究官)を平成15年5月に設置し、生物検定法による簡易測定技術を中心に検討を進めてきました。
平成16年5月28日付で公表された報告書では、書類選考、分析試験、中立機関(国立環境研究所)における実証試験などの結果がまとめられ、P450HRGSのように細胞を用いた測定技術の他、イムノアッセイ法や、低分解能GC/MS法についての検討結果が掲載されています。報告書の中でP450HRGSは「技術1」として分類されており、「概ね各評価項目を満足しており一定の技術的レベルにある」との評価を受けました。
その後、「ダイオキシン類簡易測定法技術評価検討会」において、検討が続けられ、平成17年9月14日に「ダイオキシン類対策特別措置法施行規則第2条第1項第4号の規定に基づき環境大臣が定める方法(平成17年9月環境省告示第92号)」の告示が公布及び施行されました。この告示では、廃棄物焼却炉からの排出ガス、ばいじん及び燃え殻に含まれるダイオキシン類の測定の一部に用いることができる測定法として、当社の生物検定法P450HRGSが採用されています。
※P450HRGS:告示番号第1の2「前処理に、硫酸シリカゲルカラム及び活性炭カラムを使用し、測定に、ダイオキシン類応答性組換え細胞101L を用いたレポータージーンアッセイを利用してダイオキシン類の毒性等量を測定する方法」
環境省の報道発表資料 [ダイオキシン類対策特別措置法施行規則第2条第1項第4号の規定に基づき環境大臣が定める方法について]
P450 HRGS ( P450 Human Reporter Gene System)は、Columbia Analytical Services (CAS)社が開発したヒト細胞を用いたダイオキシン類の簡易測定法で、アメリカにおいては環境保護庁による公定法EPA4425法として認定されていま す。日本環境㈱は、CAS社とライセンス契約を結び、これまで1000検体以上の測定実績があります。
CAS社ウェッブサイト:http://www.caslab.com
ダイオキシン類の毒性の多くは細胞内のAhレセプターと呼ばれる転写因子を介して遺伝子に作用することで発現するものと考えられており、遺伝子に作用する ことで生成されるP450と呼ばれる代謝酵素(解毒作用などに関わる物質)の量は、ダイオキシン類の曝露量に対して相関があることが知られています。 P450HRGSでは、ヒト肝がん細胞由来のHepG2細胞にホタルのルシフェラーゼ遺伝子をレポーター遺伝子として導入した101L細胞を使用していま す。 P450HRGSでは、細胞内で生成されるP450の量を、ホタルの発光に関わる物質(ホタルルシフェリン)の発光量に置き換え、簡単にかつ高感度 に測定するレポータージーンアッセイ法を用いています。すなわち、ダイオキシン類に対する、ヒト細胞の感受性を利用しその濃度(総毒性等量)を求める測定法です。
生物検定法による実測濃度とHRGC/HRMS法による毒性等量の相関
(1)土壌汚染のスクリーニング検査によるホットスポットの特定:CAS社では2001年度、EPA4425法による約1500件の測定実績をもち、その中心が土壌や底質のスクリーニングです。スクリーニングとは、大規模サイトなどで濃度分布を短期間に把握するために用いられる方法で、調査地内の高濃度の地点 (ホットスポット)を特定し、浄化作業にかかる工期短縮とコストの削減を実現するために行われます。また、測定時間が短いことは、浄化作業の進捗状況の管理にも適しています。
(2)除染などの技術開発評価:短納期・低コストで測定結果が得られるため、種々の条件検討がスムーズに行え開発にかかる期間やコストが圧縮できます。
WHOがダイオキシン類の毒性係数(TEF)を変更したことにより、JIS及び告示が変更され平成20年4月1日より施行されました(詳細は以下の環境省発表資料をご覧下さい)。
環境省:ダイオキシン類の分析マニュアル等の改訂状況(TEFの見直し)について
P450HRGSの実測値は従来と変わりませんが、機器分析法のTOTAL TEQが従来より一般的に低値傾向となることに伴い、環境省の生物検定法マニュアルに従い計算するP450HRGSの毒性等量換算係数も変更になります。
そのため対象となる項目(排ガス、灰)については、機器分析法に合わせP450HRGSによる毒性等量の値も従来と比べ一般的に低値傾向となります。
尚、換算係数を用いず実測値のみを報告している項目については、P450HRGSの値は従来と変わりませんが、機器分析法のTEQが変わるためにその比が変わることが予想されます。機器分析法と合わせて管理をされていた方などはご注意下さい。
改訂された「生物検定法マニュアル」は以下の環境省発表資料をご参照ください(TEQへの換算係数については73ページに記述されています)。
環境省:ダイオキシン類の環境分析に係る精度管理の手引き(生物検定法)
P450HRGSに関する技術的なお問い合わせ先(サブライセンス提携についてもこちらで承ります。)
TEL:045-780-3831 FAX:045-780-3849 食品分析グループ