代表取締役社長 兵頭喜文(Harry)の社長 ブログ |
トヨタの豊田(章)社長が米国議会の公聴会によばれて、質疑応答を行った事についてはみなさんも関心を持って見ているものと思います。まさに日本のNO.1の製造業者が呼ばれて、メイド イン ジャパンの品質を問われているわけですから、見ている我々も気が気ではありませんよね。
うがった見方をすれば、アメリカ議会の選挙を控えた議員のパフォーマンスだとか、米国の日本たたき、保護主義の始まりなどという事も出来るでしょうが、小生はやはり今回の問題はトヨタの内部にあるような気がします。
まずはここ5-6年の急激な生産台数の拡大とグローバリゼーション、この事によってやや軽視されがちになってしまった品質へのこだわり。現豊田社長就任前に当然把握されていた問題にも関わらず、売上・利益優先で、内部からの上がっていた技術的欠陥への対策が後回しになってしまったのではないか?
人間だれしも、厭な事、不都合な事は報告したくないもの。できれば良い事だけを上司に報告したいもの。
でも、会社をよくしようと思ったらまず悪いニュースから、良いニュースはもちろんうれしいですが、後回しで構いません。是非、悪いニュースから上司に報告する習慣をつけて下さい。それと、絶対に隠さない事です。
もう一例。1982年、米国イリノイ州で売られていたジョンソン&ジョンソンの風邪薬タイノール(JJの薬の中で一番売れていた)の中に毒薬が混入されるという事件がおきました。この薬は一般薬で、犯人はスーパーで薬を購入し毒薬を混入した上で再度ビンに戻し棚の上に置いたわけです。その毒薬入りのタイノールで7人がなくなりました。
其の時、JJはすぐさま全米で売られているタイノールを全て、採算を度外視して引きあげました。
時を同じくして、ブリストルマイヤー社のエキセドリンという頭痛薬にもコロラド州で毒物が混入され、数名が死亡。この時ブリストルマイヤー社はコロラド州にある薬だけを引き下げ、また株主に対してもコロラド州の売上が大きなものではなく収益に全く影響しないとの説明を行いました。
両社の対応の差が、その後どういう結果をうんだのか?もう簡単に推測がつきますよね。もちろん両社ともカプセルをやめ、毒物が混入しにくいタブレット製品にかえ市場に再投入を図ったわけですが、いままでエキセドリンを飲んでいた人もタイノールを飲むようになりJJの業績は今まで以上に良くなりました。消費者は敏感です。どちらがより消費者の事を考えているかを考えれば明らかですね。
ではなぜ、JJの幹部は即座にそういう判断をとることができたのか?それは会社の存在意義(世界で病気で苦しむ人たちの苦痛を和らげる事)が十分に認識されていて、幹部会での全員一致による引き下げが即座に決定されたからです。
それほどまでに、会社の理念やビジョンは大切であり、困った時、問題が生じた時は素直にそこに立ち戻る事が大切なのです。
ところで、会社の理念、みなさんちゃんと言えますか??
Harry